良いことを積み重ねると、自分にも良いことが起こるということは耳にしたことがあるかと思います。反対に、悪いことばかり積み重ねると自分にも悪い結果がもたらされます。
ふつうに考えると、良いことを積み重ねると、今まで行った悪いことが帳消しされていくというイメージですが、実際はそういうわけではないのです。
ではどのようにして、自分に「良い出来事」と「悪い出来事」が起こるのか説明していきたいと思います。
目次
業(カルマ)とは
身(体)、口(言語)意(心)で行った行為は、自分の未来に結びつくことを「業(ごう)」または「カルマ」と呼びます。
業というとあまり良い意味というイメージはないかと思いますが、「行為」そのもののことですので悪いことだけということはありません。
良いことをする=カルマ
悪いことをする=カルマ
自分の行った「行い」のことが「カルマ」なのです。
この「行い」とは最初に「身・口・意」で行った行為と説明しました。
- 身は、体を使った行為のことで、手で殴る、または抱きしめるなどです。
- 口は、口で相手の傷つく言葉を発したり、反対に慰めの言葉をかけたりすることです。
- 意は、思想のことで、相手を妬んだり、尊重したりすることです。
実際に人を傷つけることは、悪いことにあたるのは容易に想像できますが、相手を悪く思うことも「行為=カルマ」となるのです。
カルマの蓄積と精算
カルマはある種のポイントと考えてください。良いことをすると良いプラスポイントがたまっていって、いつかポイントが自分に還元されます。
しかしプラスポイントと同様に、悪いことを行うと悪いポイントが貯まっていきます。そして悪いマイナスポイントも悪い出来事として自分に還元されてしまうのです。
自分にカルマのポイントが還元されることを「カルマの精算」と呼びます。
良いカルマと悪いカルマ
良いことを行うと貯まるプラスポイントと悪いことを行うと貯まるマイナスポイント。このポイントは一見、プラスとマイナスを足し算してマイナスポイントを減らすことができそうな感じですよね。
たとえばこのようなイメージ
ですが、なんとプラスポイントとマイナスポイントは全くの別物なので相殺することはできません。
違うお店のポイントは、合算することができないのと一緒です。
プラスポイントはプラスポイントとして、マイナスポイントはマイナスポイントとして、ポイントの還元すなわちカルマの精算が行われるのです。
良いカルマのプラスポイントを蓄積することは、仏教では「徳(とく)を積む」とも言うのですが、徳を積むことでカルマのプラスポイントが貯まっていき、いつしか良いカルマの精算が行われます。
このときに自分にとって良いことが起こるので、いい人と巡り会うことができたり、思わぬ収入を得ることができたりします。
反対に、人に暴力を振るったり、人の悪口を言ったり、人を差別する考えを持ったり、というような悪いカルマのマイナスポイントを貯めていくと、悪いカルマの精算として自分自身が予期せぬ不運な出来事に遭遇したりするのです。
つまり、悪いことをして稼いだお金を、いくら慈善事業に費やしても、悪いことをしたカルマのポイントは貯まっているので、いずれ自分自身に悪いことが起こるというわけですね。
カルマの精算が訪れるタイミング
通常のお店だったら、「今100ポイントあるから使ってください」という具合に自分のタイミングで使うことができます。
しかしながら、カルマポイントの利用(カルマの精算)は自分の希望するタイミングでは行うことはできないというビックリ仕様なのです!
さらにこのカルマポイント、やっかいなことに前世から現世(今生きているこの時)に繰り越されたり、現世のポイントを来世に持ち越されたりしちゃいます。
自分に身に覚えがないのに、悪いカルマの精算が行われていると感じたときは、前世からの分のカルマの精算かもしれません。
それ加え、カルマの精算の時に使用されるカルマポイントは、何ポイントから利用できるというものがないのです。
1プラスポイントだけ精算されてちょっとした良いことが起きたり、前世からずっと貯まった1000マイナスポイントが急に全て精算され、ありえないくらいの不幸を背負ってしまったりということが起こりうるのです。
これは誰にもコントロールすることのできないもので、諦めるしかありません。
ただ一つ言えることは、ありえないほどの不幸が起こった場合には悪いカルマポイントがゼロ、もしくは大幅に減少したことになりますので、次は良いカルマの精算が行われる可能性が高いと言うことです。
「不幸はいつまでも続かない」とよく言いいますが、これがそのゆえんなのかもしれません。
スピリチュアライフ的まとめ
カルマについてまとめます。
- カルマとは「身・口・意」で行った「行為」のこと
- カルマはポイントのように貯まっていく
- ポイントが自分に還元されることをカルマの精算という
- 良いカルマポイントと悪いカルマポイントは別物なのでそれぞれ精算される
- カルマの精算のタイミングは不明
ちょっとここに並べてみただけでもカルマというものは非常にやっかいなものに感じます。しかしこれは自分が行ったことのその結果になるのです。これは自業自得とも因果応報ともいいます。
生きていく上で全く悪いカルマポイントを貯めないようにするのは、仙人くらいかと思いますが、なるべく蓄積しないように暮らしていきたいものですね。
余談
たとえば生まれて間もない子どもや幼い子どもが病気などで亡くなってしまうという痛ましいことは、やはり前世からのカルマの精算が現世で起こってしまっている可能性があるんですね。
悲しくも幼くして前世のカルマの精算が現世で行われてしまった子どもは、亡くなってしまうほどの大きなカルマの精算が行われたことになります。ということは来世では負のカルマがゼロの状態で生まれてくることになります。ですので来世ではきっと幸せな人生を歩めることになるんですよ。